テラモーターズCEOの上田のインドEV業界動向に対するオピニオンを2021年4月1日「News18」に掲載いただきました。内容の一部要約をご紹介します。
以下、CEO上田のコメント要約
私たちは自分がどのように生きるかを自由に選べる時代が来た。しかし、その生き方が後世に何を残していくかにも意識してく必要がある。代替燃料や新しいエネルギー源の発見などは世界的にも重要な課題となっている。世界の政治が環境に良い未来に向かって方向転換しているのに対し、インドのEVはどの段階なのだろうか?
頻繁に変わる政策や中々増えない充電設備などの問題が目標を達成するための大きな壁となっている。しかし炭素排出量削減と言う目標に向けて、インド政府には新規参入企業への支援を躊躇しないで欲しい。この支援こそが、手ごろな技術とインフラへの支援がEV車へ移行するための壁を打ち破る手段だからである。
現在インドでの車業界全体のEVシェアは約1%であり、インド政府はFAMEポリシーを発行し、2030年までにEVシェアを30%に引き上げる目標を掲げている。EV技術の発達、需要の創出、充電インフラ設置、EV製造容量の増加が重要な焦点だ。しかし、「望んでいる事」と「実行する事」は違う事だ。
インドでのEVに関して消費者が直面するいくつかの課題がいくつかある。
・充電インフラ
2018年度、インド国内には650基の充電設備があると報告されたが、これは近隣の既に500万を超える充電設備と比較して圧倒的に少ない。こう言った充電設備や専用駐車スペースの不足が課題である。
・長距離問題
上記の通り、充電インフラが十分でないため、消費者はEV車では長距離移動は出来ないという課題がある。
・購入価格
ガソリン車と比較して、EV車の購入価格は高価になってしまう。
・FAMEポリシーの難解さ
EV車に使用される部品の最低50%はインド国内で調達しなければいけないと義務付けているが、インド国内ではまだ同等品質の部品を調達出来ないため、結果的に製造コストを下ることになり、より迅速な採用の実現可能性を損なってしまっている。
インド政府がいかにEV市場拡大のために、充電設備への投資などを実行できるかが重要なポイントになってくる。
EVが早く受け入れられるために何が出来るだろうか?
充電設備の充実と、EV市場におけるスキルの発達に焦点を当てれば、消費者もEVへ簡単に移行出来るようになるはずだ。下記のような先手を打つことで、インド国内でのEV車への壁が軽減されると考える。
- デリー、テランガナ州政府は公共、私用地への充電インフラ設置に向けた補助金や税金免除などの行動を開始
- ベンチャーキャピタル向けにEVの技術開発へのプッシュ
- ローンの最低利息率、EV車の無料駐車場、充電設備付きの課金駐車場、道路税減税等、消費者がEV車に移行しやすくするための制度
人々は気候変動と地球温暖化の影響についてもっと学ぶべきであり、政府の政策だけに頼るのではなく、社会がEVは大切な選択である事に気づく必要がある。
2025年までにUS5兆ドル(約5480億円)規模の経済になるためにインドは厳しいエネルギー問題解決法が必要になる。Eモビリティーは市場を牽引し始めてはいるが、政策、インフラ、市場全てのバランスが取れていないと、2031年になっても嘆いているだけになるだろう。
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News 18 Opinion: The Electric Vehicle Technology is Here, But is India EV Ready? – Terra Motors
テラモーターズ株式会社
テラモーターズは、「新産業を創造し、社会をより便利にする」ことをビジョンに掲げ、持続可能なe-モビリティのリーディングカンパニーを目指す、日本発のグローバルベンチャーです。EV車(電動二輪・三輪)の開発・製造・販売・アフターサービスまでの全行程を行い、年間販売台数は約3万台。「Eリキシャ」と呼ばれる電動三輪車においてインドでのシェアNo.1獲得。東京本社に加え、アジア3カ国に事業展開し、世界の低所得者層の就業機会創出、販売店への生活向上を通し、豊かな社会づくりへも貢献してまいります。
会社概要
社 名:テラモーターズ株式会社
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